LINEで届く情報の「これは本当?」を見極めるための3つの視点
はじめに:身近なLINE情報の見極め方
日々の生活において、LINEはご家族やご友人との大切な連絡手段として、欠かせないものとなっております。便利な一方で、LINEを通じて流れてくる情報の中には、残念ながら誤った内容や、場合によっては詐欺につながるようなものも存在します。
私たちが「これは本当だろうか」と少し立ち止まって考える習慣を持つことが、安心してデジタル世界を利用するための第一歩となります。この度、「メディア情報の見方」では、LINEで受け取る情報の信頼性を冷静に見極めるための、具体的な3つの視点をご紹介いたします。
1.情報源をしっかりと確認する
まず、最も大切なことは、その情報が「どこから来たのか」を冷静に確認することです。
誰が送ってきたのか、本当にその人なのか
LINEは、たとえよく知っている人からのメッセージであっても、その人が本当にメッセージを送っているとは限りません。近年、第三者が他人のアカウントを乗っ取ってメッセージを送る「なりすまし」という手口が増えております。
- いつもと違う口調や内容ではないか確認してください。 急に金銭を要求したり、個人情報を聞き出そうとしたりするメッセージには特に注意が必要です。
- 少しでも不審に感じたら、LINE以外の方法で本人に確認してみてください。 例えば、直接電話をかけて「先ほどのLINEのメッセージ、送りましたか」と尋ねてみることが有効です。
伝えられている元の発信元はどこか
送られてきた情報の中に、特定のニュース記事やウェブサイトへのリンクが含まれていることがあります。
- リンク先のURLをよく見てください。 見慣れない文字列や、有名なサイトの名前を真似たような不自然なURLではないか確認しましょう。例えば、公式のURLと一文字だけ違う、といった巧妙な偽装もあります。
- もしURLをクリックしてしまった場合でも、すぐに個人情報を入力したり、何かをダウンロードしたりしないようにしてください。 不安な場合は、すぐにブラウザを閉じてください。
2.情報の内容を多角的に確認する
次に、受け取った情報の内容そのものについて、複数の視点から確認する習慣を持ちましょう。
複数の情報源で裏付けを取る
一つの情報だけを信じるのは危険です。インターネット上にはさまざまな情報があふれておりますので、一つの情報を見ただけで判断せず、いくつかの情報源で同じ内容が語られているかを確認することが重要です。
- 信頼できるニュースサイトや公的機関のウェブサイトで、同じ内容が報道されているか検索してみてください。 例えば、病気に関する情報であれば厚生労働省のウェブサイトを、災害に関する情報であれば気象庁や地方自治体のウェブサイトを参照する、といった具合です。
- 検索エンジン(GoogleやYahoo! JAPANなど)を活用することも有効です。 メッセージの内容からキーワードを抜き出し、「〇〇(キーワード) 本当」といった形で検索してみると、関連する情報や、その情報の真偽を検証する記事が見つかることがあります。
感情を煽るような表現に注意する
「緊急事態」「今すぐ行動を」「大変なことになります」といった、不安や焦りを煽るような言葉遣いの情報には特に用心が必要です。冷静な判断を妨げ、誤った行動を促す意図がある可能性がございます。
- 「期間限定」「今だけお得」といった言葉も、急いで判断させようとする狙いがあるかもしれません。 一旦冷静になり、本当に必要な情報なのか、信頼できる情報なのかをじっくり考える時間を持ちましょう。
3.専門家や公的機関の情報を優先する
情報が多すぎてどれを信じて良いか分からない場合は、国の機関や専門家が発信する情報を優先的に参照するようにしましょう。
- 政府機関や大手メディアのサイトを定期的に確認する習慣を持つことも有効です。 これらは一般的に、情報の正確性について厳しくチェックされているため、信頼性が高いと言えます。
- 消費者庁や国民生活センターなど、公的な相談窓口の情報を知っておくことも大切です。 もし「もしかしたら詐欺かもしれない」「怪しい情報だ」と感じたら、これらの窓口に相談することができます。
まとめ:焦らず、確認する習慣を
LINEで送られてくる情報は便利であると同時に、私たちの注意力が試される場面も少なくありません。大切なのは、焦らず、すぐに信じ込まず、一度立ち止まって「本当にこれは正しい情報だろうか」と確認する習慣を持つことです。
今回ご紹介した3つの視点が、皆様が安心してデジタル世界を利用するための一助となれば幸いです。もし判断に迷うことがあれば、一人で抱え込まず、信頼できるご家族やご友人に相談することも大切です。